栄養教室『糖質制限食~基本編~』
今回の栄養教室のテーマは『糖質制限食~基本編~』についてお話させて頂きました。
糖質制限食とは、ご飯やパン、麺などの糖質の多い食品を控え、食後の血糖上昇を防ぐ食事療法のことで、当院でも糖尿病や肥満、中性脂肪の高い患者さんにおすすめしています。
重症度に合わせて、糖質が多い食品の控える量を調節していますので、カロリーコントロール食より、取り組みやすいという意見も聞かれます。
糖質の多い食品は、菓子類やジュース類、ご飯や麺類などの主食、芋類や果物、とうもろこしや砂糖などがあります。菓子類やジュース類は血糖値以外にも、中性脂肪やコレステロールが上がりやすいので、特に控えてほしい食品となります。
ご飯やパン、麺類などの主食はほとんど毎食食べるので、現在より量を減らすことで血糖コントロールが良くなります。
外食に行かれる場合が多いと思いますが、、味噌煮込みうどんやカレーライスや丼物、お寿司などは糖質がたくさん入っていますので、注意して下さい。
玄米や全粒粉のパンは糖質が少ないと思っている方もみえると思いますが、含有している糖質量は、白米や白パンとほとんど変わりませんので、精製されているものは大丈夫と思わないようにして頂きたいと思います。
糖質制限食は、腎臓が悪い方や肝硬変の方は蛋白質制限が必要となり、膵炎の方は脂質制限が必要となるので、蛋白質や脂質を多く摂ることになる糖質制限には注意が必要です。また経口血糖降下剤を内服されている方やインスリン注射を打っている方も低血糖を起こす可能性がありますので、糖質制限食を行う際は、担当医師に相談して下さい。
現在の食生活からご飯やパンなしで長期に食事療法を続けることは難しいものがあります。全くなしにするのではなく、糖質の多い食品を少し減らし、その分植物性脂質や鶏肉、魚などの動物性脂質を摂っていくことで無理なく食事療法を続けていくことをおすすめします。
今日の栄養教室の試食です♪
旬のあさりや春キャベツを使用したスープです。豚肉の旨味成分イノシン酸とあさりの旨味成分コハク酸を組み合わせることで、
単独の時より旨味が増します。ぜひ自宅で作ってみて下さい。