岐阜ハートセンターでは、循環器内科と心臓血管外科の医師が連携し、6月から毎週木曜日午後13:00~15:30予約制にてPAD(末梢動脈疾患)外来を始めます。
PAD(末梢動脈疾患)とは
・動脈によって全身の各臓器に血液が循環し、酸素と栄養が運ばれていますが、その動脈が何らかの原因で狭窄や閉塞を起こし、血液の循環障害をきたす事があります。その中で、四肢の動脈に生じた循環障害を「末梢動脈閉塞症(PAOD)と呼んでいます。
・末梢動脈閉塞症には動脈硬化による閉塞性動脈硬化症(ASO)や慢性閉塞のバージャー症(TAO)、急性動脈閉塞などが含まれますが、圧倒的に下肢ASOが多く、この為、海外ではPADという言葉はASOとほぼ同意に使われており、日本でも、このような呼び方が広まっています。
PADは動脈硬化性疾患(言い換えると”血管病”)ですので、四肢の動脈硬化のみならず脳血管や冠動脈などにも動脈硬化を高頻度で合併しており、全身の動脈硬化性血管病変の一部分症と捉えて治療計画を立てる必要があります。
岐阜ハートセンターのVascular Lab.(PADに対する検査体制)は
・非侵襲検査として
-ADI(足関節収縮期血圧/上腕収縮期血圧の比)
-TBI(足趾収縮期血圧/上腕収縮期血圧の比)
-ドップラー血流測定器による検査
-SPP(Skin Perfusion Pressure 皮膚還流圧測定)--今後導入予定
-頚動脈超音波
-腎動脈超音波
-下肢動脈超音波
-全身血管造影CT 128列のCTにて 1スキャンにて短時間撮像可能。
・侵襲検査として
-カテーテル検査
積極的な取り組み
岐阜ハートセンターでは冠動脈疾患の患者様だけでなく末梢動脈疾患の患者様にも積極的に治療を行い成果をあげています。
お気軽に医師に相談下さい。
治療例の紹介。
下肢動脈の閉塞で指先が壊死。他院で指の切断を宣言され、当院に相談。
フォガティとカテーテルで閉塞を改善。指の切断を免れることが出来ました。