栄養教室 「腎臓病の食事療法」
7月の栄養教室のテーマは、「腎臓病の食事療法」についてお話させて頂きました。
腎臓は、ソラマメの様な形をしており、背中側の腰骨の少し上に左右1個ずつあります。大きさは握りこぶし大の大きさです。 働きとしては、血液をろ過して老廃物を外に追い出してくれたり、血圧と水分の排出量をコントロールしてくれます。その他に、血液を作る指令官の役割や体液量・イオンバランスの調整、強い骨を作る手助けをしてくれます。 腎臓の働きが正常であれば、塩分をある程度多く摂っても尿として排出されるので体の水分は一定に保たれますが、生活習慣病(糖尿病や脂質異常症、メタボリックシンドロームなど)や喫煙、運動不足により、腎臓の機能が低下しますと、むくみや高血圧、息切れ、貧血などの症状が出ます。そして将来的には、脳卒中や心筋梗塞などの病気を起こす可能性があります。
腎臓病の食事療法としては、塩分を控えることは必須です。減塩のポイントは、汁物や漬物、梅干しなど塩分の多い食品を控え、主菜は普通の味付けにし、副菜は味を薄くするようにすると良いです。
豆腐や和え物にかける醤油は減塩醤油を使用し、だしをとるときはだしパックを使用されると良いと思います。
また腎臓機能のステージによっては、たんぱく質の多い食品を控えて頂く場合があります。たんぱく質は、魚や肉、卵、大豆・大豆製品などに多く含まれており、ご飯や麺類などの主食になる食品にも含まれています。たんぱく質量を調整したご飯や麺類、パンなどがありますので、上手に利用して頂くといいでしょう。 そして、適正なエネルギーを確保することも大事になっていきます。肥満だからと言って、極端な食事制限はやめましょう。油脂などを上手に使っていくことも重要になっていきます。症状によっては、水分、カリウム、リンを控える場合がありますので、医師や管理栄養士に相談して頂くことをおすすめします。
今日の試食です♪1品目は『減塩ツナじゃが』です。だしはだしパック、醤油は減塩醤油(減塩40%カット)を使用しました。ツナのだしも出て薄味でもおいしい1品になっています。2品目は、『春雨とにらの中華炒め』です。春雨は蛋白質も少なく、エネルギーを摂るには良い食材です。卵にはリンが多く含まれますが、半量にしています。あっさりとしていますので、暑い夏場でもおすすめの1品です。是非作ってみて下さい♡
栄養教室の様子
本日の試食