栄養教室 「栄養改善!~やせすぎも危険!?~」
今回のテーマは「栄養改善!~やせすぎも危険!?~」についてお話させて頂きました。
これまでの栄養教室は、糖尿病や高血圧などのテーマで食事制限のお話が多かったです。
しかし今回は、やせており、低栄養の方に注目し、しっかり食べることがどれだけ重要なのか講義させて頂きました。
みなさん低栄養という言葉を知っていますか?低栄養とは、たんぱく質とエネルギーが不足した状態や健康な体を維持し活動するのに必要な栄養素が足りない状態をいいます。
低栄養になると、免疫力や体力が低下し病気にかかりやすくなる、骨量が減少し、骨折リスクが高くなるなど、色々な症状がおきやすくなり警戒が必要です。
低栄養は本人も周囲も気づきにくいものです。健康診断を受けたら、BMI(体格指数)、体重変化、血清アルブミン値を確認すると、低栄養の早期発見ができます。BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求めることができ、BMI18.5未満を「やせ」と判定され、これより下がるほど死亡率が高くなります。
体重変化は体重が6ヵ月間に2~3kg減少または体重減少が1ヵ月に5%未満、3ヵ月に7.5未満、6ヵ月に10%未満の場合は、適正な栄養補給によって体重改善の可能
な段階として低栄養の中リスクとされ、体重減少率がそれを上回る場合は高リスクと判断されます。
血清アルブミン値は血液中の主要なたんぱく質で、3.5g/dl未満の場合、低栄養の一つの目安となります。ただし、脱水や炎症反応の影響を受けることがあるので、アルブミンだけではなく、体重変化やBMIも一緒にみていくことが必要です。
栄養療法としては、基本的にバランスの整った食事をしっかり摂ることが大切です。バランスの良い食事とは、炭水化物と脂質、蛋白質の三大栄養素とビタミン、ミネラルを毎食の食事の中に取り入れることです。
炭水化物は、ご飯、麺、パンなど。脂質は、オリーブオイルなどの油やナッツ類、肉や魚に含まれる脂など。
たんぱく質は、魚類や肉類、乳製品、卵、大豆・大豆製品など。ビタミンとミネラルは、野菜や海藻、きのこ類、果物など。
また魚や肉、大豆などのたんぱく質が多く含まれる食材にもビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。このような食材をいつもセットで食べて下さい。
献立のポイントとしては、カロリーの摂れる油を控え過ぎないこと、たんぱく質と野菜は3食で使用する食材をなるべく変えること、肉は1週間の中で鶏肉を中心にし、豚肉・牛肉をバランスよく摂るようにして下さい。食欲がないときは、少量で効率よく栄養を摂るようにしましょう。例えば、ご飯に卵とごま油を入れて、たまごかけご飯にしたり、チーズや鶏肉、牛乳、玉葱やしめじを入れ、チーズリゾットにするなど、栄養をプラスしていきましょう。
肥満やメタボなどが今まで注目されてきましたが、高齢者にとって低栄養は、はるかに警戒が必要です。最近食欲がなく、体重が減っている人はもう低栄養状態になっている可能性があります。しっかり食事を摂り、1回でたくさん食べられないときは何回かに分け、なるべく栄養を摂取していきましょう。
今日の試食です♪
ガーリックシュリンプです。
えびは低カロリーで高たんぱく質の食材です。効率よく栄養を摂るために、オリーブオイルに漬けてから、焼くときにバターを使用し、カロリーアップをはかりました。ハワイのオアフ島が発祥の食べ物です♪