栄養教室『脂質異常症の食事療法』
今年もまた梅雨の季節がやって来ました。ぐずついたお天気が続きますが、体調管理には気を付けて下さい。
今月の栄養教室のテーマは『脂質異常症の食事療法』についてお話させて頂きました。
最近、健康番組でもこのテーマは多く取り上げられており、みなさんにとって関心のあるテーマだと思います。 脂質異常症とは、血液中の脂質、具体的にはLDLコレステロールや中性脂肪が基準値より高く、HDLが低い場合に診断されます。 ほとんどの場合、自覚症状がないので、血液検査をして初めてわかることが多いです。その状態を放っておきますと、心筋梗塞、脳卒中などの疾患の原因となります。そして、肥満や高血圧、喫煙、ストレス、高血糖、運動不足などが加わりますと、動脈硬化に起因する疾患リスクが高くなりますので、生活習慣を見直すことが重要となります。
栄養面では、食事で取り入れて頂きたい3つのポイントがあります。①抗酸化食品のビタミンACE(エース) ②食物繊維 ③EPAです。 ①の抗酸化食品はLDLコレステロールの酸化を防いでくれる重要な食品です。ビタミンAが多く含まれるほうれん草、ピーマンなどの緑黄色野菜や野菜・果物に多いビタミンC、植物油(油の中ではひまわり油が多い)、くるみなどのビタミンEを食事の中に取り入れて頂くといいと思います。また大豆やごまにも抗酸化作用があるので、積極的に摂って頂くといいと思います。②の食物繊維は、血液中のLDLコレステロールの上昇を抑える働きがあります。特にきのこ・海藻、こんにゃくなどに含まれる水溶性食物繊維がその働きがありますので、野菜だけでなく、 きのこ・海藻も摂るようにしましょう。③のEPAは、油脂の種類で、魚に含まれ、特に青魚に多く含まれています。中性脂肪を下げ、血液凝固機能の改善などの効果が期待できますので、魚も積極的に摂るようにしましょう。 油=コレステロールが上がるというイメージがありますが、魚の油や植物油を摂ったからといって上がりません。むしろ適度に摂って頂くことが大事になります。肉の脂身や乳製品、スナック菓子などに含まれる飽和脂肪酸やアイスやクッキーなどの多く含まれるトランス脂肪酸は摂り過ぎますとLDLコレステロールが上がりますので、注意して下さい。
今回の栄養教室の試食のレシピを紹介します。
栄養教室の様子と試食サンプルです。