栄養教室『高尿酸血症・痛風の食事療法について』
まだまだ寒さが厳しい季節です。体調管理には十分注意して下さい。
今日の栄養教室は『高尿酸血症・痛風の食事療法について』お話させて頂きました。
高尿酸血症は、血液中の尿酸値7.0mg/dl以上を超えた状態を言い、痛風は、尿酸値が高くなると、親指の付け根などに炎症反応が起こり、腫れ上がって激しく痛む病気です。高尿酸血症は高血圧や動脈硬化、腎機能障害の危険因子のひとつとされています。脂質異常症や糖尿病、肥満、高血圧などを合併することも多いので、食事管理が重要となります。
食事でのポイントは、
①体重をコントロールをすることが大切です。高尿酸血症の患者さんの多くは、肥満か
太り気味の方が多く、このような方が減量するだけで尿酸値が下がります。
②バランスの良い食事を心がけましょう。
③果物やはちみつ、砂糖などに含まれる果糖の多い食品を摂り過ぎないようにしましょ
う。清涼飲料水や乳飲料、冷菓類に含まれる異性化糖にも果糖が多く含まれている
ので、注意して下さい。
④アルコールはほどほどにしましょう。アルコールは種類に関係なく尿酸の生成を促進さ
せ、腎臓での排泄を悪くするので、控えめにを心がけましょう。
⑤野菜や海藻類をしっかり摂りましょう。
⑥水分をしっかり摂りましょう。
からだの中が脱水状態になると尿酸値が上がりますので、水かお茶で1日1.5~2L摂
るようにしましょう。ただし、水分制限のある方は主治医の指示に従って下さい。
⑦プリン体の多い食品のとり過ぎに注意しましょう。プリン体は魚や肉などのたんぱく質
の多い食品に含まれていますが、極端に制限しますと、たんぱく質やカルシウム不足
を招く恐れがあるので、気を付けましょう。その他に運動やストレス解消も重要となりま
す。利尿剤を内服されている患者さんは尿酸値が上がる場合がありますが、血圧管
理が優先となります。
尿酸値は生活習慣のバロメーターです。高尿酸血症の患者さんの多くが、高血圧や
脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を併発しています。今回話したことを心がけ、
尿酸値とともに血圧や脂質異常症、血糖値を改善していきましょう。
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