栄養教室「高血圧症の食事療法とワーファリンの相互作用について」 2月9日
今回は、高血圧症の食事療法とワーファリンなどの薬と食品の相互作用についてお話をいたしました。
ハートホールがいっぱいになるほどの方が参加してくださいました。ありがとうございました。
高血圧症で注意しなくてはいけないポイントのひとつは塩分の摂りすぎです。
高血圧を予防するためには塩分1日6g未満を目標にしましょうと言われています。
なかなか、自分が1日に何gの塩分を摂っているのかは分かりにくいものですが、特に塩分を多く含むような食品を控えることでも減塩になります。
インスタント食品やスナック菓子、漬け物、梅干し、加工食品、干物類は塩分を多く含みますので注意しましょう。
外食も塩分を多くとってしまいがちなので、なるべく外食は控えましょう。
その他には、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルを摂ることが大切です。カリウムはナトリウム(塩分)を体の外に出すのを助ける働きがあります。カリウムは海藻類やきのこ類、果物に多く含まれています。
まだまだ、寒い日が続きますが寒さも血圧を上げる要因になります。外に出るときは必ず一枚羽織ったり、手袋やマフラーをするなどして防寒対策をしっかりとしましょう!
薬と食品の相互作用についてですが、知っておくと安心ですね。
血圧の薬で、カルシウム拮抗剤というものがあります。このお薬はグレープフルーツジュースと一緒に飲むと薬の作用が増強されてしまい、血圧が下がりすぎてしまうことがあります。
グレープフルーツの果肉、スウィーティーやだいだいなどでも、同じような作用があるので注意が必要です。
服用する前後2時間程度は摂らないようにしましょう。オレンジやミカンは問題ありません。
また、ワーファリンという血栓をできにくくするお薬は、ビタミンKを多く含む食品と一緒に摂ると薬の効きが弱くなってしまいます。ビタミンKは納豆や緑色野菜に多く含まれています。特に納豆は少量でも腸の中でビタミンKを作りだしてしまうので、注意が必要です。
大豆そのものや豆腐などの大豆加工品は問題ありません。同じねばねばとした食品でもオクラは大丈夫です。
健康食品といわれている、クロレラや青汁もビタミンKを多く含みますので、飲まないようにしましょう。
ほうれんそうや春菊など緑の濃い野菜はお浸しで小鉢に少し食べるくらいは大丈夫です。一度にたくさん食べるのは控えましょう。
今回は、高血圧症の食事療法とワーファリンなどの薬と食品の相互作用についてお話をいたしました。
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栄養教室の風景:非常の多くの方にご参加いただきありがとうございました。
試食 菜の花とナッツのサラダ 鶏肉のチーズ焼き 粕汁