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2018年2月 7日 (水)

栄養教室「薬だけに頼らない血圧管理~減塩~」

2018年2月6日(火)14:30から岐阜ハートセンター ハートホールに於きまして栄養教室が開催されました。

今月のテーマは「薬だけに頼らない血圧管理~減塩~」

まずは注意点ですが、今日のお話は薬なしでも血圧は治るという内容ではありません。現在血圧を下げるお薬を飲まれている方は必ず指示通りに服用することが重要です。降圧薬を使用した場合の治療の方がはるかに治療効果は高いです。 

高血圧とは収縮期140mmHg以上かつ/または拡張期90mmHg以上の場合が診断の基準になります。循環器病最大の危険因子と言われており、高血圧は全身の動脈硬化や大血管の粥状硬化、心臓肥大、腎臓障害ももたらします。

高血圧には減塩が大切ということはご存知かと思います。高血圧の方の中には食塩の影響を受けやすい「食塩感受性」と影響を受けにくい「食塩非感受性」というタイプがあります。最近テレビやネットなどでは、高血圧の方の半分くらいは「食塩非感受性」であり、減塩の意味はないといったことも言われたりしています。しかし、食塩感受性や非感受性の明確な定義や診断基準は現在のところありません。その為、自分自身がどちらなのかを知ることは難しいのです。減塩することは血圧管理だけでなく他の多くの病気予防にも有効であり、摂りすぎを防ぐことは健康管理をしていくうえで大切なことです。

 そこで普段の食事での減塩のポイントですが、①食品の選び方:加工品を控えて、生鮮品を使う②調理での工夫:だしをきかせ、香り、酸味、香辛料、油をうまく利用する③食事の摂り方:主食はできるだけ白ごはんに、汁物は1日1回以下、麺類の汁は残す、漬物は少量であっても控える の3点に気を付けてみましょう。また、減塩調味料を利用するのも方法です。減塩調味料は食べる直前にかけて使う「あとがけ」で利用するとおいしく効果的に減塩できると思います。

 本日の試食は「揚げサバの減塩だしあんかけ」、「エリンギとたこのわさびドレッシング和え」です。 減塩だしあんかけに使用したのは、昆布と鰹節を水に一晩浸して抽出しただしを利用しています。あんかけにすることで減塩でも味が舌に残りやすくおいしく感じられます。またドレッシング和えは、風味や歯ごたえがあり減塩料理に向く食材であるきのこを利用しました。わさびの風味とうまみでおいしくいただけます。

栄養教室の様子

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本日の試食

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