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2010年1月22日 (金)

ヘリコプターが救う救急医療システム

待ちに待った防災ヘリの活動が再開されました。

当院にも心筋梗塞の患者様がヘリコプターで搬入されました。当院の太田医師がヘリでお迎えに行きました。

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左前下行枝完全閉塞の危険な状態でしたが、直ちに緊急カテーテルで左前下行枝完全閉塞に対しステントが挿入され救命できました。患者様は元気にリハビリ中です。

急性心筋梗塞の治療は一刻を争います。しかも緊急カテーテルで閉塞した冠動脈を再開通させてやることで明らかに救命率が上がります。

しかしこれまでは、遠隔地の患者様は病院までの移送に時間がかかり過ぎてしまうこともありました。しかしヘリコプターというのは本当にすごいですね。

Photo_2 ヘリコプターが午後2時45分に当院の医師を迎えに来て岐阜県郡上の病院まで迎えに行って当院のカテーテル室に患者様が入室したのが3時45分。その20分後には完全閉塞部をガイドワイヤーが通過して再開通に成功しました。

ヘリコプターによる遠隔地からの患者転送は一刻を争う急性疾患ではすばらしい効果を上げることができます。地方の医師不足がうたわれながら一向に解決に向かわない実情があり、日本中どこでも緊急カテーテルができる訳ではありません。

こういった輸送手段がしっかりすればたくさんの専門医療施設は不要になり、センター化して集中的に治療をしていけば良いことになります。少ない医師の数でも集中化できればなんとか救急医療を支えていくことができるでしょう。

Photo_3 今回ヘリコプターによる救急搬送システムが再開されたことは、とてもありがたいことです。。頑張って下さっている飛行隊員の方々に感謝します。岐阜ハートセンターも医師がヘリに乗り込み協力していきます。今後ともよろしくお願いします。