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2009年12月29日 (火)

ありがとうございます。開院して初めてのお正月を迎えることができます。

ありがとうございます。

おかげさまで開院して初めてのお正月を迎えることができます。

岐阜ハートセンターはたくさんの方々に支えられてこの一年を乗り切ることができました。

本当にありがとうございました。

2月5日に開院して今日12月29日、無事に仕事納めの日を迎え開院してから11カ月が経ちました。おかげさまで岐阜県初の循環器疾患の総合専門病院としてたくさんの皆様に当院をご利用いただきました。ありがとうございました。

12月29日現在では以下の通りです。

                    診断部門

超音波検査総数 3932件

 この内、心エコー検査  3574件 頸動脈エコー 192件 腎動脈エコー 113件 

単純CT検査  1250件

造影CT検査 総件数 1630件

 この内、 冠動脈CT検査 1298件

       大動脈CT検査  367件

       頭頚部CT検査  110件

       末梢動脈CT検査 102件

       下肢静脈造影CT  15件

              虚血性心疾患に対する治療

心臓カテーテル総件数  2108件

心臓カテーテルによる冠動脈治療(PCI) 843件

 この内、ロータブレーター治療(4月より開始)100件

カテーテルにより閉塞性動脈硬化症の治療(PPI) 86件

 この内、腎動脈狭窄に対する治療(PTRA) 9件

大動脈ステントグラフト植え込み術 1件

                 不整脈に対する治療

植え込み型ペースメーカー  58件

 この内、植え込み型除細動器(ICD) 2件

 この内、両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器 5件

経皮的心筋焼灼術(アブレーション)による不整脈治療  65件

 この内、心房細動に対するアブレーション治療 21件

                  心臓血管外科治療

心臓血管外科 総手術件数  168件

 この内、オフポンプCABGを含む開心術 99例

 この内、腹部大動脈瘤手術 26件(大動脈ステントグラフト 1件を含む)

たくさんの方々にご利用いただき、ありがとうございました。来年もさらに一層レベルの高い安全な医療の提供に努めてまいりたいと思います。

また御意見箱にたくさんの励ましの声やお叱りの声もいただきありがとうございました。患者様、御家族の皆様に、私たちが気付かない内に、大なり小なり御迷惑をおかけしていたことに気づくことができ、改善策を考えることができました。また励ましのお言葉にスタッフ一同たいへん勇気づけられました。ありがとうございました。

ただ、たくさんの貴重な御意見に対してその都度スタッフ全員で解決策を講じてまいりましたが、まだまだ不十分な点も多々あります。さらに皆様に喜んでいただけるようスタッフ一同努力してまいります。また貴重な御意見をも忘れないためにも、今後ホームページ上できちんと公開していく予定です。

本当にこの一年皆様の御愛顧のおかげでここまでやってこれました。誠にありがとうございました。どうか今後とも、岐阜ハートセンターをよろしくお願いします。

                                  岐阜ハートセンター職員一同

2009年11月26日 (木)

第一例目の大動脈ステントグラフト治療が無事成功しました!

 先日、当院での第一例目のステントグラフト手術に成功しました。

患者さまの許可をいただいて報告させていただきます。

80歳代のお元気な方ですが、

これまで何度かお腹の手術を受けておられて、再度の開腹手術は危険性が

高いと判断されていました。

大動脈瘤破裂を恐れながらも、リスクが高いために踏ん切りがつかなかったようです。

 そこで身体に対する負担の少ないステントグラフト手術を11月に行い

無事成功しました。

翌日には食事も普通に摂れるようになり、術後8日でお元気に退院されました。

(通常の開腹手術では当院では約14日で退院ですが、この方の場合は

もっと入院が必要であった可能性が高いです。)

 患者さまに笑顔を見せていただいて、わたしたちも大変うれしかったです。

ステントグラフト手術は使用制限がありますが、従来の手術の危険性が高い

といわれていた患者さまにとって朗報です。しかし施設基準が厳しくどこでも

できる治療法ではありません。また施設基準を取得しても実際には技術的に

難しいために続けていくことが難しい手技です。

この方の笑顔を見て、わたしたち岐阜ハートセンターでも、

お家芸であるカテーテル技術をさらに研鑽し,

より多くの方に喜んでいただけるよう

さらに頑張っていこうと皆で決意をあらたにしました。

左下;治療前 右下;治療後のCT画像です。

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2009年11月20日 (金)

新型インフルエンザワクチン接種に関して

当院は基礎疾患を持っている患者様用への新型インフルエンザワクチンが届き、接種を開始いたしました。

現在、基礎疾患をお持ちで、新型インフルエンザワクチン接種を予約された患者様に対し、接種日時をご連絡、調整させていただいています。日時の調整に、ご協力お願いいたします。

2009年8月 7日 (金)

心房・心室中隔ぺーシング

Photo_5 当院ではペースメーカー植え込み時に心房中隔ぺーシング・心室中隔ぺーシングを積極的に行っています。これにより心房細動発生や心不全の発症の予防が期待できます。   

2009年8月 5日 (水)

CT検査その2 ステント再狭窄の判定にCTはいかがですか?

ステント再狭窄とは? 

ステントが植え込まれた直後は金属がむき出しなので血液がステントに反応して急速に血栓閉塞する危険性があります(図)。その予防のために血液が凝固しにくいようにお薬を飲む必要があります。ではずっと飲み続けなければならないかというと、Sat 人体はうまくできていてこのステントの上を覆うように新しい内膜を作ってくれるのです。これを新生内膜の増殖と呼びます。これは冠動脈の拡張に際して血管にどうしても傷がつくのでそれに対する正常な治癒反応なのです。従来のステント(ベアメタルステント いわゆる薬物溶出ステントではない)では、ステント植え込みから2週間から1か月で、ステントの大部分が被覆されます。ステントがこの新生内膜で覆われる1か月を過ぎるともうほとんど血栓閉塞は起こらないので強力な抗凝固薬は必要なくなります。

 Photo_2 ただ、この増殖反応が強すぎて新生内膜が張りすぎるとステントの内腔が狭くなってしまうのです。けがした場合に、きれいに治る傷とケロイドのように少し盛り上がって治る傷があるのと同様です。この新生内膜の張りすぎた状態を再狭窄と呼びます(図)。

なぜステント再狭窄を確認する必要があるの?

従来のベアメタルステントを入れた場合はこのステント再狭窄は6か月頃が最も起こりやすく、その後はほとんど起きなくなります。したがって6ヶ月後が大丈夫ならずっと経過が良いことが分かっていますので、その後はお薬を減量したりすることができます。再狭窄が起きているのに、きちんと確認せずに薬を減量したり中止したりすると、狭くなっているために血流が悪くなり血栓ができる可能性があり危険です。

ステント再狭窄はCTで分かるのか?

この患者様は左図の黄色線の部分にステントが入っているのですが、このままでは、ステントの中に十分な血流があるのかどうか分かりません。

Ct1_2 Ct2_2 これをさらに詳しく検討したのが右図です。血管に沿って点線のように見えるのがステントです。ステントの内側に黒く見えるのがステントの中にあらたに増殖した新生内膜です。図のE、F、Gではステントの内側が黒く見えている新生内膜できれいに被覆されている様子が分かりますね。逆にH,Iでは、ほぼ完全にステント内腔新生内膜で狭くなっている(再狭窄をきたしている)のが良く分かると思います。当院の放射線部ではステントの種類ごとに最適化した条件で画像を作りステント再狭窄の診断をCTで可能にしています。

2009年7月27日 (月)

腹部大動脈ステントグラフト治療実施施設に認定されました!

Photo Pic_div02_02

多くは無症状のまま、だんだん拡大し、あるとき突然激しい痛みを伴って破裂する腹部大動脈瘤。

破裂すると多くはそのまま死亡してしまい、何とか病院に搬送されても緊急手術で救命できるのは約半数しかありません。

近年増加傾向にある、この恐ろしい病気に対する治療の基本は破裂する前に発見し、開腹して人工の血管に置き換える手術(標準手術)を受けることですが、最近注目されている新たな治療法に『ステントグラフト治療』というものがあります。両足の付け根の動脈からカテーテル(血管内に挿入する細い管)を用いて行うもので、切らずにカテーテルで治すので身体に対する負担がとても少ない治療法です。

この『ステントグラフト治療』は、どの動脈瘤に対しても行える訳ではありませんが、危険性が高く手術不可能といわれた患者様には希望の光となりえます。

この度、私達岐阜ハートセンターは腹部大動脈ステントグラフト治療実施施設に認定されました。治療の選択肢が広がったことで、より多くの動脈瘤でお困りの患者様のお力になれるかと思います。

大動脈瘤の治療については、当院心臓血管外科の「病気と治療方法」のページhttp://gifu.heart-center.or.jp/div02.htmlをご覧下さい。

セカンドオピニオンにも対応させていただきますので、ぜひご利用ください。

2009年7月26日 (日)

第3回岐阜ハートセンター医療連携懇話会 腰痛と閉塞性動脈硬化症

Photo 岐阜ハートセンターでは病院と診療所の合同勉強会を開催しています。

第3回は、歩行時の足の痛みについてです。

この症状は整形外科領域とオーバーラップする領域ですが、年のせいだとか腰のせいになったままで意外と見逃されているのが”閉塞性動脈性硬化症”という病気です。

治療法は確立していますが、治療には高度な技術を必要とすることが多く経験十分にある循環器科医・心臓血管外科医にかかる必要があります。

 よそで手術しかないと言われて、当院にいらした患者さまでカテーテルでわずか15分で治療に成功した例もあります。

逆にある病院で手術を勧められて当院に紹介してくださったのですが、ご本人は手術を怖がられていました。そこで循環器・心臓血管外科医の合同カンファレンスでカテーテル治療よりも手術のほうがベストと判断してその結果を患者さまにお話ししたところ納得され安心して手術をお受けになりました。とても経過がよく1週間で退院された例もあります。

 他領域でもそうでしょうが循環器領域の治療では、カテーテル治療にしても手術療法にしてもきわめて高度な技術が必要になります。外科医・内科医の双方がどこにも負けない技術をもって治療法を話し合わなければイビツな治療が行われることになります。カテーテルで十分に治療できるのに、”自分”ではできないから手術をしなさいというのはあまりにもおかしいと思いませんか?切らなくていいのに切らせるというのは冷たいと感じるのは私たちだけでしょうか?

 カテーテルでも治せる・手術でも最高の結果を出せる。でも総合的に患者さまの生活環境やライフスタイルそしてリスクを十分に考慮すると、この患者様ではカテーテルがいいんだとか、手術がいいんだとか決めていくのが真の”患者さまのための医療であると思います。

 私たちは定期的に今回のような勉強会を開催して、私どもの治療内容を御紹介医の皆様に公開して、得られたご意見ご批判を今後の治療に生かしていければと考えております。

今回は医療関係者向けの会ですが、今後は一般向けの勉強会も開催していく予定です。

2009年7月22日 (水)

心臓血管外科の実績(開院から5か月)

開院以来おかげさまで、岐阜全域(一部愛知)から、患者様を御紹介いただいております。

患者様背景として、以下のような特徴がございます。

  • 80歳台の動脈硬化性大動脈弁狭窄症手術
  • 低左心機能[EF25%前後]の弁膜症、狭心症手術
  • 高度腎機能障害、透析患者様の心臓大血管手術
  • ステロイド内服、インスリン治療中の患者様の心臓大血管手術
  • 急性大動脈解離、腹部大動脈瘤破裂

この様な患者様の治療にも、積極的に取り組み、安定した成績をおさめています。
術後、当院外来で、診させていただいた後、御紹介いただいた病院での外来御加療をお願いいたします。
当院にても、術後6か月、1年検診を予定しております。

実績(2009.2.5 - 2009.7.4:5ヵ月間)
開心術、人工心肺症例 44 例
その他 27 例
合計 71 例(準緊急・緊急 16例)