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2009年8月 1日 (土)

ありがとうございます。開院から6か月が経ちました。(1)CT検査

いつもハートセンターをご利用いただき、ありがとうございます。皆様のおかげで無事に開院から6か月を乗り切ることができました。

これから何回かに分けて、診療内容・実績をご紹介していきます。

 1 第一弾はCT検査についてです。CTは今の心臓・血管領域の治療になくてはならないツールです。

この半年間で1307件のCT検査をさせていただきました。その内、造影剤を使って血管の状態を見る造影CT検査は773件(59%)でした。(図1)

当院の造影CTの特徴としてはシーメンス社の128列マルチスライスCTの特性を生かした冠動脈CT検査と全身の動脈を一発で撮影する検査です。詳しくは追って診療情報などで説明させていただきます。

 これまで25年間ずっとカテーテルの世界で生きてきた私がこのハートセンターに来て驚かされたことの一つがこのCT検査でした。さらに当院ではステント内再狭窄もCTで判断できます。ハートセンターグループでは、植え込まれたステントの種類毎に撮影条件を最適化して再狭窄の発見に努めております(CT検査その2を参照して下さい)。

 おかげでカテーテル検査をやらなくても良い患者様が増えました。ずっとこれまで外来で診療させていただいた患者様も少し高齢になられるとやはりカテーテルのリスクは高まります。一回目のカテーテル検査が大丈夫なら二回目以降はまず問題なくカテーテルはできるのですが、それでもCTに比べればリスクがありますし、またリスクが高いほど誰にやってもらうかも少し問題になります。やらないですむならやりたくないと、どの患者様でも考えておられると思います。

 私の勘違いは、CT検査は誰がやっても結果は同じで、しかも信頼性が低くCTをやると「あそこも悪いかもしれない。ここも分らない」と結局カテーテルをやる破目になると考えていました。これが全く違っていました。CT検査は誰がどうやるかで結果の精密度が全く違ってくるものだったのです。プロカメラマンが最高のタイミングでシャッターを切り、最高の現像機で写真を仕上げるのと全く同じことだったのです。小林技師長を始めとして中島・梶浦の両技師は豊橋ハートセンターでしっかりと技術を叩き込まれたプロです。さらに彼らのもう一つの強みはたくさんのカテーテル検査も経験して冠動脈の理解も十分にあることです。CTだけ撮る技師とは明らかに違いました。これはびっくりでした。

 開院当初、月64件だった心臓CTは半年後には倍増して138件になっています(図2)。結果的に無駄なカテーテル検査が減りました。診断カテーテルをしなくて済んだ患者様にも、あるいはカテーテルが怖いと言われた患者様でCTできちんと病気が見つかり心筋梗塞を予防できた方にも喜んでいただけました。カテーテル検査もそうですが、実はCT検査も誰にやってもらうかで結果が違ってくることがあります。

 マシンのスペックも大切ですが、それを使う人の技術と情熱がもっと大切であることがよく分かりました。どんなに科学万能の時代になっても鍵を握るのは人の心です。これからも岐阜ハートセンターの職員一丸となって、さらに良いクオリティの検査・治療を目指して頑張っていきますので今後とも宜しくお願いします。     

                                                                        (文責  循環器内科 上野)2